投稿者「ひつじ」のアーカイブ

外国語上達法  千野栄一

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)
千野 栄一
岩波書店
売り上げランキング: 8570


英語の勉強は、仕事にも関係あるし、個人的に好きなことでもあるので、こういう本はまず読んでみる。とは言っても、本書は著名な言語学者による著作で、超ロングセラーでもあるので、ちょっと別格だ。

本書には、外国語を習得する上で、必要な学習、学習ツール、意外な落とし穴、絶対に必要なこと、どっちでもいいこと、やる必要のないことが、論理的に分かりやすく整理されて書かれている。

本書を読んで、自分の弱点が良く分かった。そういう意味で、とりあえず外国語を勉強しているが、壁にぶつかっている感覚があり、それがなんだか分からないという私のような人には、とくにうってつけの良書である。

 

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ぼくらの頭脳の鍛え方 必読の教養書400冊   立花隆・佐藤優

ぼくらの頭脳の鍛え方 (文春新書)
立花 隆・佐藤 優
文藝春秋
売り上げランキング: 2026


確かにこれらの著作を読めば、頭脳は鍛えられるだろう。しかし、これだけ読むのは大変だ。ここまで、本を読まなければならないというのは大変だ。圧倒される。

お二人はたぶん、生来勉強するのが好きなのだろう。だから、こんな面白い本があるという感じで、たくさんの本を列挙して書評しているのかもしれない。しかし、世の中には、こんなに本を読むのは辛いと感じる人もいるだろう。

私は個人的に、言うのも恥ずかしいことだが、どちらかというと勉強が好きだ。だから暇さえあれば、どちらかというと、ここに挙げられているような本を次々と読んでいるし、本書のような本を重宝に感じる。

しかし、それでもなお、真に価値のある本は、一冊だけだという感じを持ちながら、いろんな本を読んでいる。その真に価値のある本とは何かということは、ここではあえて語るまい・・・。

 

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Googleの正体  牧野武文

Googleの正体 (マイコミ新書)
牧野 武文
毎日コミュニケーションズ
売り上げランキング: 5927


グーグルに関する一番新しい本(今の時点で、たぶん)。世間の書評もおおむね好評で、確かによく調べて書かれている。とくに、創業者の二人が描く巨大な構想については、驚く人も多いだろう。

グーグルは、先進国だけでなく、開発途上国を含めた全世界へ検索市場を拡大するために、クロームOSやアンドロイドのようなOSを無償提供し、さらに無線LANの世界普及も視野に入れているという。

もしこの動きが本格化すると、途上国の多くの人々に経済的機会がひらけ、言論の自由が加速して民主化のうねりも止められなくなっていくだろう。筆者も触れている通り、こうした世界的なテクノロジーの波及を狙う背景には、創業者二人がロシアという独裁的な準途上国の出身者で、いろいろと苦労をしたという事情があるようだ。

しかし、本書の最後の方のグーグルが及ぼす悪影響(グローバリゼーションの負の側面の拡大)や、陰謀論的なお話は、書き急いだせいか、展開されるロジックに疑問を感じる箇所もある。

もしグーグルが、世界の情報を自社の利益のためだけに悪用するような「邪悪」な存在に変節したとしたら、その時点でグーグルの検索や広告から一気に人が離れ、あっという間にグーグルは市場から放逐されてしまうだろう。だから、グーグルの経営陣が、そういう自滅的な変節に傾く可能性は低いのではないだろうか。

ただし、グーグルが邪悪になる可能性が低くても、かつてのITの王者、マイクロソフトのように、その相対的存在が小さくなって弱体化する可能性はあるだろう。たとえば、グーグルよりも進んだ技術力を持ち、かつグーグルよりも巨大な構想を持った個人や企業が出現したとしたら、あっという間にグーグルが市場から消えてしまうこともあると思う。

 

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ウェブ時代をゆく  梅田望夫

ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)
梅田 望夫
筑摩書房
売り上げランキング: 5248


ずいぶん売れた本のようである。筆者が、いかに自分の仕事(IT関連)を愛しているかが伝わってくる。IT革命がもたらした現在の潮流が、人を不幸にする可能性よりも、幸福にする可能性に触れ、その根拠も説明している。

インターネットがもたらした情報通信に関する革命的な変化は、グーテンベルグの印刷技術の発明よりも大きい。電話や郵便の発明・普及よりも大きい。そして、これら全てを併せたよりも大きい。

筆者は、今後の社会の変容や、それに併せた人の職業や働き方の変化、また今後の変化の予測にまで言及している。確かにそうなのだろうな、と納得。

しかし、こうした変化の予測は、執筆当時(2007年)での予測であって、実際の変化はもっと大規模に、かつ根本的に、想像を絶するな形で今後展開していくだろう。でもたぶん、そのことも筆者は十分知った上で、私のような素人の読者層に合わせて、理解可能な範囲内で易しく噛み砕いて書いてくれたのだと思う。

 

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グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する  佐々木俊尚

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する  文春新書 (501)
佐々木 俊尚
文藝春秋
売り上げランキング: 42585


グーグルや、今のネット社会がどういうものかを、平易に語っている。アマゾンで上位に付けているので読んでみたが、なにぶん約4年前の本である。この本自体に何の罪もないし、出版されて4年後に読んだ私も悪い。しかし、インターネット関連の本の賞味期限は、マックスで1年だと改めて思った。

今や、「インターネットって、すごいですね」という言い方は、すでに死語のような言い方である。「Web 2.0って、すごいですね」という言い方も、ほとんど化石である。そういうことは、もう当たり前であって、世の中はそれを前提に、その前を進んでいる。

今日の夕刊に、グーグルが最高益を出したというニュースが載っていた。もしかしたら、今がグーグルのピークなのかもしれない。そのうち、「グーグルって、すごいですね」などと言っていたら、笑われる時代が来るかもしれない。

そういう意味で、本書で筆者が懸念しているような「グーグルが全てを支配する」ような社会は、この超音速で驀進するオープンなネット社会では実際には起きないだろう。いまの状態が数年前に想像できなかったように、数年後には今は想像できないネット社会が出現し、想像できない期待と懸念が交錯する世の中になっているだろう。

 

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