グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する  佐々木俊尚

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する  文春新書 (501)
佐々木 俊尚
文藝春秋
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グーグルや、今のネット社会がどういうものかを、平易に語っている。アマゾンで上位に付けているので読んでみたが、なにぶん約4年前の本である。この本自体に何の罪もないし、出版されて4年後に読んだ私も悪い。しかし、インターネット関連の本の賞味期限は、マックスで1年だと改めて思った。

今や、「インターネットって、すごいですね」という言い方は、すでに死語のような言い方である。「Web 2.0って、すごいですね」という言い方も、ほとんど化石である。そういうことは、もう当たり前であって、世の中はそれを前提に、その前を進んでいる。

今日の夕刊に、グーグルが最高益を出したというニュースが載っていた。もしかしたら、今がグーグルのピークなのかもしれない。そのうち、「グーグルって、すごいですね」などと言っていたら、笑われる時代が来るかもしれない。

そういう意味で、本書で筆者が懸念しているような「グーグルが全てを支配する」ような社会は、この超音速で驀進するオープンなネット社会では実際には起きないだろう。いまの状態が数年前に想像できなかったように、数年後には今は想像できないネット社会が出現し、想像できない期待と懸念が交錯する世の中になっているだろう。

 

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