要旨
国家試験対策のマクロ経済学の参考書。公務員試験、会計士試験の受験対策としての参考書だが、それ以外の読者も対象。マクロ経済学のほぼ全ての論点を網羅している、
感想
国家試験などまったく受ける気はないが、アマゾンで評価が高い本だったので、買って読んでみた。たしかに試験対策の参考書なのだが、本の目的がはっきりしているだけあって、説明がクリアカットで、とても分かりやすい。最初にマクロ経済学の全体像を俯瞰して、それぞれの論点がどのようにつながっているかを説明、それをこれからどのように分解し、どのような順番で説明していくかを述べている方法も、他の経済学の教科書にはなかなか見られない切り口かもしれない。
国家一種や会計士の受験者も対象にしているので、レベルもそれなり高度だが、抽象的で難解なトピックも、図表などを交えて分かりやすく解説してくれている。試験対策本なので、難しい点も避けずに正面から切り込んでいるが、著者の意見を脇に置いて、読者に理解してもらうことを最優先しており、その熱意がこちらに伝わってくる。ほかの経済学の入門書で挫折した人も、本書は一読の価値があるかもしれません。