「なぜ?」がわかる世界史 「なぜ?」がわかる世界史 浅野典夫 学研教育出版

「なぜ?」がわかる世界史 前近代(古代~宗教改革) (日本語) 単行本 – 2012/5/22

「なぜ?」がわかる世界史 近現代(オスマン帝国~現代) (日本語) 単行本 – 2012/5/22

<要旨> 
世界史の高校の先生が書いた本。わかりやすい、読みやすい。

<構成とポイント>

<感想>
元ネタのサイトは、昔から見ていたのでスイスイ頭に入る。もう一度読むべき。細かいエピソードが盛り込まれているので、記憶に定着しやすい。苦手分野ほど、しっかり二度読み、三度読みすべき。詳説 世界史研究の副読本のような位置づけか。

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日本人のための第一次世界大戦史 世界はなぜ戦争に突入したのか – 2017/10/17 板谷 敏彦 (著)

日本人のための第一次世界大戦史 世界はなぜ戦争に突入したのか

日本人のための第一次世界大戦史 世界はなぜ戦争に突入したのかposted with amazlet at 20.02.29板谷 敏彦
毎日新聞出版 (2017-10-17)
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<要旨> 
産業革命 X 帝国主義 = 第一次世界大戦
産業革命が武器とテクノロジーの発展を促し、帝国主義が列強の対立を煽るとともに、民族主義(国民国家意識)に火をつけて、民族戦争を勃発させ、大戦争に発展して、収拾がつかなくなった。ボヤが大火事になった感あり。

<構成とポイント>

  1. 戦争技術の発達
  2. 国民国家意識の醸成(バルカンにおける汎ゲルマンと汎スラブの衝突)
  3. 金融と兵器産業のグローバリゼーション
  4. 第一次世界大戦
  5. 日本と国際社会
  6. 戦後体制

<感想>
・週間のビジネス誌の連載をまとめたせいか、今ひとつまとまり、本としての統合性に欠ける。
・ですます調とである調が混在しているのも、内容に集中できなくなるので、読みにくい。
・内容は非常に詳細で、レベルも高いのだが、統合性に欠けるところが残念。
・第一次世界大戦と第二次世界大戦が、実は「一つの戦争」だったという視点はない。
・しかし、「産業革命 X 帝国主義 = 第一次世界大戦」という点は、明瞭に描いている

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わかる・身につく歴史学の学び方 (大学生の学びをつくる) – 2016/11/1 大学の歴史教育を考える会

<要旨> 歴史学とは、どういう学問か、プロはどのように研究しているのかという疑問に答える入門書。主な対象は高校生。でも社会人が読んでも面白い。

<構成とポイント>
第一部:歴史学へのいざない
・高校の歴史と、大学の歴史学の違い: 「事実」を理解するか、「事実(先行研究)」とされているものを、批判的に、問題意識を持って学ぶかの違い。でも高校の知識がベースにあり、高校の歴史と無関係ではない。ガンディーの評価などを具体例に挙げ、賛否両論がある点を紹介。
・過去から現在を見る視点:フランス人権宣言と、現代の社会経済のつながり
・研究アプローチ:概論、資料読解、卒論まで
 ※論文の注記には、引用注、説明注の2種類ある。→要再調査
・歴史学という学問:史実認識(観察)→解釈(考察)→叙述
・歴史学における「正しさ」:E.H.カー「歴史は選択である」—「そのつど、暫定的な答えを出していくことが科学的態度」 

第二部:歴史学の学び方のツボ
・概説書を読む:中公文庫旧版の紹介
・研究所を読む
・論文を読む:史学雑誌、歴史学研究など
・ノートのとり方

第三部:歴史学を身につける、研究への橋渡し
・概念を厳密に捉える姿勢 例:市民(シトワイヤンとブルジョワ)、学問上の概念語と、史料上の用語の識別
・時代区分:古代、中世、近世、近代、現代  参照:経済で読み解く世界史(宇山)

<感想>
学部レベルでも、ここまでやるのかという驚き。史学部の4年生にはとてもかなわないが、少しずつ学びを積み上げていきたい。研究方法が確立しているので、我流で学ぶと無駄が多そうである。プロの学び方を知るために、もっと類書を読む必要がある。

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速習!マクロ経済学―試験攻略入門塾  石川秀樹

 

速習!マクロ経済学―試験攻略入門塾
石川秀樹
中央経済社
売り上げランキング: 3,220

 

要旨
国家試験対策のマクロ経済学の参考書。公務員試験、会計士試験の受験対策としての参考書だが、それ以外の読者も対象。マクロ経済学のほぼ全ての論点を網羅している、

感想
国家試験などまったく受ける気はないが、アマゾンで評価が高い本だったので、買って読んでみた。たしかに試験対策の参考書なのだが、本の目的がはっきりしているだけあって、説明がクリアカットで、とても分かりやすい。最初にマクロ経済学の全体像を俯瞰して、それぞれの論点がどのようにつながっているかを説明、それをこれからどのように分解し、どのような順番で説明していくかを述べている方法も、他の経済学の教科書にはなかなか見られない切り口かもしれない。

国家一種や会計士の受験者も対象にしているので、レベルもそれなり高度だが、抽象的で難解なトピックも、図表などを交えて分かりやすく解説してくれている。試験対策本なので、難しい点も避けずに正面から切り込んでいるが、著者の意見を脇に置いて、読者に理解してもらうことを最優先しており、その熱意がこちらに伝わってくる。ほかの経済学の入門書で挫折した人も、本書は一読の価値があるかもしれません。

 

 

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親が倒れた! 親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと  太田 差惠子

 

親が倒れた! 親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと
太田 差惠子
翔泳社
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要旨
親の介護に関する教科書。どのような問題に、どのような対応策、制度があるかを、一通りすべて網羅している。お金の問題、親や兄弟との人間関係、どの段階でどのような問題が出てくるか具体的に分かりやすく説明。

感想
先日親が倒れ、その後回復したが、介護の問題が身近に迫った。兄弟もいるが、兄弟ばかりに頼るわけにもいかない。いろいろな問題が現実感を持って迫ってきて、不安になったので、本書を手に取った。

とにかく分かりやすい。ただ、分かりやすいだけでなく、介護に関する論点を、広く深くしっかり押さえている。身近に介護問題で親子関係や兄弟関係が悪化してしまった事例も見てきたので、人間関係とお金の問題も心配だったが、本書はそのへんもカバーしている。介護する側だけでなく、親の気持ちも尊重する必要があること、認知症になってしまった場合、親にどのように対応すればよいか、そんなことにも触れている。

これからいろいろなことがあると思うが、本書を読んで少し気持ちが楽になった。

 

 

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