ライブドアの前身、オン・ザ・エッジのCTO(最高技術責任者)だった小飼弾さんの著作。
グーグルでは、従業員に労働時間の80%は既存の仕事をしてもよいが、残りの20%は既存の仕事を変革する「仕組み」作りの仕事に回せと命じている。小飼氏は、これと逆に、80%を新たな仕組みづくりに回すべきだと提唱している。大いに賛同、でございます。
たとえば、ITは、仕事の進め方を早く、安く、便利に変革する性質を持っているので、これを仕事の中に適切に組み込むことは、企業にとって選択の余地のない死活問題になっている。だから、もしこの動きを無視して、ひたすら仕組みを回すルーティーンに埋没していれば、その会社は市場に淘汰されてしまう。
そういう意味で、この本は著者の主観を述べているのではなく、こうしないと個人レベルで食えなくなるし、会社レベルでも淘汰されますよという客観的事実を語っているのだと思う。「仕組み」を創造するのに80%の労力を割くのは、必然、強制ということなのだろう。