日銀を知れば経済がわかる 池上彰

日銀を知れば経済がわかる (平凡社新書 464)
池上 彰
平凡社
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とにかく、この人の話は分かりやすい。むかしNHKの「週間子ども新聞」に出ていたころは、結構頻繁に見ていたし、いくつか本も買った。とにかく、抽象的な話を、手触り感のある分かり易い話に転換する技術は神業。

本書は、日銀の機能を説明することによって、経済のしくみを解説することを試みている。日銀というのは、抽象的な存在ではあるが、日銀の金融政策の実行方法、日銀総裁の職務内容なんかを具体的に説明することによって、日銀の役割が分かり、経済のしくみがちょっと分かる。

ここで、「ちょっと」分かると書いたのは、ちょっとしか分からないという意味ではなく、これだけ薄い新書で、ちょっと分かるほどのはすごいという意味。もし、経済をちゃんと理解したければ、やはり一定の厚さの経済学のテキストを数冊通読する手間を省くことはできない。

今後も、この人の本は、折に触れて読んでいきたい。難しいテーマの話をじっくり咀嚼するのに役立つ。また、難しい話を易しく言い換える上での勉強にもなる。

 

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