日別アーカイブ: 2016年12月18日

ウォール街のランダム・ウォーカー  バートン・マルキール

 

ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理
バートン・マルキール
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 5,092

 

要旨
アクティブ運用(個別株投資)は、パッシブ運用(インデックス投信)に勝てない。テクニカル、ファンダメンタルズなど手法の次元を超えて、パッシブ運用には勝てない。それは市場の動きを読むことがもともと不可能で、ここをクリアできる再現性のある手法が存在しないこと、またアクティブ運用はパッシブ運用よりも売買手数料がかさむので、理論的にも、実践的にも絶対に勝てないことを論証。

感想
評価が大きく分かれる古典。とくに、アクティブ運用がパッシブ運用に勝てない点を論証しつつ、自身のアクティブ運用の手法を展開している点が致命的だと指摘されることが多いようだ。しかし、これまで11版を重ねた古典でもあり、そのへんの投資本とは格が違うことは確か。大部なので、もう一度読み返して、ポイントをしっかり咀嚼したい。

 

 

[`evernote` not found]

知的生産の技術  梅棹 忠夫

 

知的生産の技術 (岩波新書)
梅棹 忠夫
岩波書店
売り上げランキング: 3,444

 

要旨
いろいろな知恵や情報に触れ、それを糧に新たな知的生産物をどのように作るかという、その方法・技術について述べている。情報やそれに関する所感をカードに書き込み、それを自由に組み合わせることで、新たな知的生産物を作る方法論が展開されている。レオナルド・ダ・ビンチが、身の回りに起きることを、いちいち全て日記に書く習慣があり、それがダ・ビンチの知的生産活動の基礎になっていたエピソードも紹介。

感想
IT化などが想定されていなかった時代に書かれた古典。カード式の方法は、今ならEvernoteを使って、かなり同じような形で再現できるのではないかと思った。ダ・ビンチのメモの習慣も大変参考になった。人間は、おもしろい思いつきをしても、それを驚くほど簡単に忘れてしまう。何を忘れたかも忘れてしまうから、その損失は計り知れない。少し経ったらもう一度読み返したい。

 

 

[`evernote` not found]